ヒルトミお兄さん!
どうしてこんなことになってしまったのか……。
突拍子もなくメアリーが「面白いこと思いついた」と言ってソリッドAHUのメンバーを全員集め、タイムワームを使い別の世界へ。
ついた先は俺らの居た世界とあまり変わらない
ごく普通の世界だった。
魔法少女もいなければ、ドラゴンや獣人もいない、能力も何もない面白みのない世界。
しばらく歩かされ、ついた先はメアリースタジオというビルがあった。
今回は撮影をするようだ。
なんの打ち合わせもしていない状況で俺は撮影セットの前に立たされていた。
ヒルトミ「はーい、みんな」
「ヒルトミお兄さんの所へ集まってー」(棒読)
「今日から……」
カット!
メアリー「ヒールーくん笑顔がかたいよ」
「それにその棒読みはなに?」
「真面目にやってもらわないと困るんだよねー」
ヒルトミ「いや……俺は何をさせられてるんだと思って」
メアリー「言い訳なら聞かないよもう一度やり直し!」
アクシィス「テイク2、アクション!」
ヒルトミ「はーい、良い子のみんな!集まれー」
「今日はヒルトミお兄さんと楽しいことしようね!」吹っ切れ
子供たち「わー、なになに」バタバタ
ヒルトミ「今日はお兄さんと一緒にカタカナ体操始めるよ〜!」ビクピク
「みんなで楽しく踊れるかな〜?」ピクピク
女の子「お兄さん」
ヒルトミ「えっと、みなみちゃんだね」
「どうしたのかな?」
みなみ「顔が引きつってるよ、悩みごと?」
ヒルトミ「そうだね、お兄さんは突然こんなところに連れてこられて」
「撮影しろって言われてとても困惑してるんだよ〜」
「……ほんと、何やってんだろうね俺」ドンヨリ
男の子「お兄さん可哀想……」
女の子「可哀想……」
ヒルトミ「でも、君たちの笑顔でお兄さんも笑顔になったよ」ニコッ
キラキラ
「それじゃあ、踊りを始めるよ!」
「今回はみんな初めてだから」
「お兄さんの踊りを見てやってみようね!」
「それじゃあ、行くよ!」
〜3時間後〜
アクシィス「はい、カット!」
「休憩30分入りまーす、第1部お疲れ様でした!」
メアリー「ヒールーくんいいよ、やればできるじゃない」
「最初からちゃんとやってよ」
ヒルトミ「メアリーこっち来い」
メアリー「僕プロデューサーだよ」
ヒルトミ「いいから来いよてめぇ!」
ガシッ
メアリー「痛たた……ちょっと引っ張らないでよ」
かずき「しょうくんとても怒ってるね……」
ソイル「無理もないよ……」
「それより第2部では自分たちも歌うからしっかり練習しなくちゃ」
かずき「そうだね」
カオス「お前らはいいよな」
「俺なんてタヌキの着ぐるみだよ」
「着ぐるみの中地獄だわ」
でっていうの星「俺様はキツネだぜ……」
ソイル「ドンマイ……」
カオス「でもヒルトミがあんな演技ができるとは思わなかったな」
ソイル「それは思った」
「いつもの人格ならまだしも、邪神の方の人格だからね」
沈黙「でもこれって本当に放送されるの?」(´・ω・`)
カオス「知らね」
かずき「セットも衣装も本格的だから本当に放送されるかもね」
ソイル「振り付けもやオリジナルの歌もあるし茶番だとは思えない」
カオス「こんな素人軍団で大丈夫かよ」
「俺らじゃなくブロを起用させろ!」
〜その頃〜
ヒルトミ「てめぇ、これはどういうことだ」
「茶番にしては手が込みすぎてないか?」
メアリー「え?これが茶番だと思って撮影してたの?」
「全国放送だよこれ?」
ヒルトミ「は!?」
「冗談……だよな……」
メアリー「ノージョーク 大マジさ!」
ヒルトミ「チッ……何が目的だ?」
メアリー「面白いと思ったからやってる事」
「それに上手く行けば儲かるチャンスだよ」
ヒルトミ「こっちでの金を持っていても意味ねぇだろ」
メアリー「まぁまぁ、くれぐれも子供たちの夢を壊さないようにこれから頑張ってよ」
「報酬も弾むからさ」
ヒルトミ「………」
「納得いかねぇ……」
「それで放送はいつなんだ?」
メアリー「1部は今日の夕方から始まって」
「もうすぐ撮る2部は明日に放送されるよ」
ヒルトミ「そんな直ぐに放送されるのか!?」
「編集とか間に合うのかよ?」
メアリー「仕方ないでしょ?今日撮り始めたんだから映像のストックがないんだから」
「だからちゃんとやってよね」
「ていうか、休憩しなくていいの?」
「あと23分で2部の本番始まるよ」テクテク
ヒルトミ「クソ……タバコ吸ってくるか」テクテク
「あ、ヒルトミお兄さんだ!」
ヒルトミ「あ?お前……あ」
メアリー「くれぐれも子供たちの夢を壊さないようにこれから頑張ってよ」
ヒルトミ(………)
「君はたけるくんだったね、どうしたの?」
ニコッ
たける「ヒルトミお兄さん今日はとっても楽しかったよ!今日はありがとお兄さん!」
ヒルトミ「そっか、お兄さんも楽しかったよ」
たけるの母「息子がお世話になりました!」
「お仕事頑張ってください!」
ヒルトミ「ありがとうございます」ニコッ
たける「ヒルトミお兄さんバイバーイ!」
ヒルトミ「バイバーイ」ニコッ
「………」テクテク
ガラガラ
カチ ボォォ
スゥゥ ハアアア
ガラガラ
ソイル「ヒールーごめん1本もらっていい?」
ヒルトミ「あぁ」
ソイル「ありがとう」カチ ボォォ
スゥゥ ハアアア
ソイル「どうして自分たちがこんなことしなくちゃいけないんだろうね」
ヒルトミ「あいつの思いつきだからな目的は知らね」
ソイル「案外、プロデューサーに憧れてるだけかもしれないけど😅」
ヒルトミ「逆に何も考えてねんじゃないか?」
〜遡ること5時間前〜
メアリー「ハイハイ、今日からパパンママンといっしょにという番組を収録しようと思う」
カオス「おい、どこからツッコめばいいんだよ」
でっていうの星「パパンママンといっしょにってなんだよ」
ソイル「自分たちの世界でいう、おかあさんといっしょみたいな?」
でっていうの星「それは分かる」
「俺様が言ってるのはネイミングセンスな」
ヒルトミ「突っこむ所そこかよっ!」
沈黙「それにしてもかなり手が込んでますな」(´・ω・`)
アクシィス「メアリーくん機材やスタジオをどうやって作ったんだい?」
メアリー「忘れたの?僕は神だよ出来ないことの方が少ないから」
ヒルトミ「そんなことはどうでもいいだろ」
「なんで俺が体操のお兄さんをやらなきゃいけねんだよ」
メアリー「やっぱりパパンママンといっしょに!といえば看板である体操のお兄さんだと思うんだよね」
「この中ではヒールーが適任だと思うけど」
ヒルトミ「それならリーダーのアクシィスにやらせろよ」
アクシィス「俺は目立つのはちょっと……」
メアリー「アクシィスにはADを任せようと思ってるんだ」
アクシィス「俺がADかい?」
メアリー「沈黙は照明担当」
沈黙「照明っすか」Σ(゚д゚;)
ソイル「自分は?」
メアリー「残りはみんな出演者だから配役と役割は台本読んどいて」
「2時間後第1部の撮影が始まるからみんなしっかりね」
メイクアーティスト「それでは皆さん、セットしますので控え室へお願いします」
アクシィス「こちらの方は?」
メアリー「この人はメイクアップアーティストの田中エイミさんだよ」
「みんなのメイクを担当することになってるから」
田中「どうぞよろしくお願いします」
メアリー「他にも音響さんや企画部もいるからのちのち紹介するから」
「それじゃあ、みんな後でね」テクテク
カオス「全く、とんでもない事に巻き込まれたな……」
ペラペラ←台本をめくる
ソイル「え、自分歌のお兄さんなんだ」
「うわ、振り付けとかもあるんだ……」
でっていうの星「そりゃ、突っ立って歌うことはしねぇだろうよ」
かずき「うちは歌のオネイさん……」
でっていうの星「オネイ!?」
カオス「タヌキのたぬキチくんってなんだよ」
でっていうの星「俺様はキツネのつねキチくんだぜ」
「タヌキとキツネってなんてありきたりな」
沈黙「どう森感パネェ」(´・ω・`)
カオス「不安でしかねぇな……」
ヒルトミ「………」ペラッ←黙々と台本を読んでいる
「大体は頭の中に入れた」
カオス「もう覚えたのか」
ヒルトミ「神力を使えば余裕で暗記もんでな」
ソイル「ヒールーお願い」
「自分にも神力使わせて」
でっていうの星「俺様にも頼むぜ」
ヒルトミ「お前らは第2部からだからまだ時間あるだろ」
「自分で覚えろ」
カオス「ちょっとくらいいいだろ減るもんじゃないし」
ヒルトミ「あのな……」
かずき「しょうくんお願い」(ㅅ´ ˘ `)
シュイーン
かずき「あ、なんだか頭がスッキリする」
「これならすぐに覚えれそうかも」
「ありがとねしょうくん!」
カオス「お前かずきにだけ優しくしやがって!」
でっていうの星「ほんとだよな、不公平だ!」
ヒルトミ「うるせぇな、やりゃいんだろやりゃ」シュイーン
でっていうの星「さすがヒルトミだぜ!」
ソイル「ありがとうヒールー!」
カオス「まったく、もっと早くやれよ」
ヒルトミ「へぇ、そんなこと言うんだ?」
「それならカオスはその力を必要ないと?」
カオス「……ちんちん?」
ヒルトミ「都合悪くなるとすぐそれだ」
〜そして現在〜
アクシィス「はい、第2部子供たち入ります!」
子供「わーい」ゾロゾロ
そしてBGMが流れる
ヒルトミ「ふぅ……やるか」
「みーんな!ヒルトミお兄さんだよー!」
「こんにちはー!」
メアリー「カット!」
ヒルトミ「はっ?なんで……」
メアリー「ヒールー、君やる気あるの?」
ヒルトミ「いや……台本通り……」
メアリー「あのねー、普通すぎるんだよね」
「もっとさ、ヒールーの強みを活かした」
「そんな始まり方ないの?」
ヒルトミ(ねーよ……)
メアリー「もっとインパクトに!華麗!に登場してよ!」
「この番組層は子供たちだけじゃなくお子さん持ちのお父さん、お母さん達も見てるんだからね」
ヒルトミ「じゃあ、どうすれば……」
メアリー「全く、自分で考えてよ」
「なんのために神力があるのさー」
ヒルトミ「子供たちの前でか!?」
「チッ……」テクテク
アクシィス「テイク2 アクション!」
シュイーン
ヒルトミ「こーんにちはー!ヒルトミお兄さん華麗に登場ー!」\(`・ω・´)/シュタッ!
「パパンママンのいっしょに!始まるよー!」
「良い子のみんな集まれ!」
女の子「お兄さん今どこから出てきたの?」
男の子「すげー!お兄さん魔法使いだったんだ!」
ヒルトミ「そうだね、あと6年くらいでお兄さんは魔法使いになれるんだよ」
男の子「いいなー!僕も魔法使いなれるかな?」
ヒルトミ「お兄さんとしては君たちには魔法使いではなく真っ当な人間に生きていってほしいな」
男の子「でもでも、早くお兄さんのように大人になりたいんだ」
ヒルトミ「そっか」
「君たちにとって大人って子供の頃出来なかったことが出来るようになったり、自由に生きてるように見えるかもしれないね」
女の子「そうなの!」
「子供なんだからあっちで遊んでなさいとか、子供なんだから夜更かししちゃ行けませんって言われちゃうの」
「大人っていいな」
ヒルトミ「確かに、そういうこともあるよね」
「お兄さんも子供の頃そういう風に言われたことあるよ」
女の子「お兄さんも?」
「お兄さんは早く大人になりたいって思わなかった?」
ヒルトミ「もちろん思ったさー」
「大人は気楽だなって思ってたから早く大人になりたいって思ったんだよ」
ヒルトミ「……でもね、いざ大人になればわかる」
「毎日朝起きて仕事に行って帰って寝ての繰り返し」
「お兄さんは趣味とかなにかに没頭できる夢とかなかったから」
「ただひたすら繰り返す日々を送ってきたんだ」
「子供の時は今だけで子供に戻りたくても二度と戻れないからね」
「子供っていうのは大人になるための試練だったんだよ」
男の子「試練?」
ヒルトミ「そう!」
「子供のうちに遊びを楽しんで、新しいなにかに興味を持ち、それを趣味や夢、目標にして努力する期間」
「だからね、みんながやるべきことは今を悔いのないように楽しむことだよ!」
女の子「うん!私大人になる前にいっぱい楽しんで、いっぱい興味を持つね!」
男の子「僕も!」
「俺も!」
ヒルトミ「それじゃあ、今日は沢山楽しもうね!」ニコッ
「あ、そうそうみんなに新しいお友達を紹介するよ!」
「お兄さんの後に続いて大きな声で呼んでみようねー」
ヒルトミ「せーの!」
「タヌ吉くーん! ツネ吉くーん!」
みんな「タヌ吉くーん!ツネ吉くーん!」
シ──────ン
ヒルトミ「あれれ?聞こえなかったのかな〜!」
「もう一度大きい声で」
「せーの!!」
「タヌ吉くーーん!!ツネ吉くーーん!!」
みんな「タヌ吉くーーん!!ツネ吉くーーん!!」
〜舞台裏〜
呼びかけ1回目
でっていうの星「なぁ、そろそろ出た方がいいんじゃねぇか?」
カオス「こういうのは2、3回呼んで出ていくのが定番だろ?」
でっていうの星「まぁそういうのもあるけどよ」
2回目
でっていうの星「2回目だぜ早く出ようぜ」
カオス「ここはまだだ!」
でっていうの星「おいおい……」
〜舞台〜
女の子「出てこないよ?」
ヒルトミ「……も、もしかしたら緊張してみんなの前に出てこれないのかもしれないね」
「お兄さんは連れてくるから待っててね」
「チッ……」テクテク
〜舞台裏〜
ヒルトミ「てめぇら何やってんだ呼ばれたらさっさと出てこいや」ギロッ
カオス「ヒルトミ!?」ビクッ
「なんでこっちに来てるんだよ……」
でっていうの星「俺は出た方がいいって言ったんだが、カオスが」
カオス「2、3回呼ばれて出るのが定番だと思って……」
ヒルトミ「初披露の場でやるやつがあるかよ」
「さっさとこいやぁ」←ドスの効いた声
ガシッ
カオス「うおおおおぉ!」
ドテッ ザザザザ←首元を掴み引きずる
でっていうの星「……怖ぇぇ」
〜舞台裏〜
ザザザザ
ヒルトミ「みーんな!お待たせー!」
「タヌ吉くんとツネ吉くんを連れてきたよ!」ニコッ
ザザザザ
タヌ吉「痛い痛い痛いやめて!引きずらないでほしい……だなも」
女の子「たぬきさんだ!」
タヌ吉「こんにちはだなも」←変声
「たぬきのタヌ吉だなもー」
ツネ吉「キツネのツネ吉ナリー」←変声
「良い子のみんなに会えて嬉しいナリー」
ヒルトミ「今日はタヌ吉くんとツネ吉くんがみんなと一緒に追いかけっこしたいって言ってたよ!」
「追いかけっこスタート!」ニコッ
子供たち「わーい」ゾロゾロ
タヌ吉「え?そんなの台本に……うわあああ」
バタバタバタ
子供たち「タヌ吉くん捕まえた!」
ツネ吉「はいはい、みんなこっちナリー」
「捕まえてみるナリー」タッタッタ
女の子「待て待て!」タッタッタ
男の子「絶対捕まえてやる!」タッタッタ
ワーワー
〜歌の時間〜
テーマソング
かずき「なんて幸せな時間〜♪」
ソイル「素晴らしいきこの日〜♪」
かずき&ソイル「特別なワールド〜♪」
パチパチパチ
トゥトゥン トゥトゥン
ヒルトミ「さぁ、みんな!カタカナ体操の時間だよ!」
「楽しい時も悲しい時も病める時も健やかなる時もみんなで踊っちゃおー!」
「カタ、カナ、カタ、カナ!」
子供たち「カタ、カナ、カタ、カナ!」
ヒルトミ「カ!悲しくても泣かないでひとりじゃないよ」
「タ!大切なものはすぐそばにあるよ〜♪」
「カ!感じてみて、きっと伝わるその気持ち」
「ナ、なんでもできるよ勇気出していこー!」
かずき「世界が平和になったらいいなー」
ソイル「きっと平和になるさー!」
ヒルトミ「みんな手を繋いでー!」
みんな「カタ、カナ、カナ、カナ、カカカタカナ!」
かずき「みんなは将来なりたい夢はある?」
ソイル「そ〜だな僕は有名人になりたい!」
ヒルトミ「なんで君が答えるんだ!」
「子供たちに聞いてるんだよ!!!」
かずき「きっとタヌキとキツネも 笑ってるよ!」
ヒルトミ&ソイル&かずき&子供たち「カタ、カナ、カタ、カナ 楽しく笑って、寝ちゃおー!」
ヒルトミ「みんな!沢山運動したあとはゆっくり休んでね」(*´▽`*)ノ))
かずき「バイバイ!」ヾ(*ˊᗜˋ*)
ソイル「バイバイ!」((ヾ(*´꒳`* )
子供たち「バイバイ!」ヽ( 。・ ω ・。)ノ
〜スタジオロビー〜
子供たち「バイバ〜イ」
ヒルトミ「バイバ〜イ!」ニコッ
かずき「バイバ〜イ!」ニコッ
ソイル「バイバ〜イ!」ニコッ
「ヒルトミお兄さん」
ヒルトミ「あいちゃんどうしたのかな?」ニコッ
あい「最後にたかいたかいしてほしいな」
ヒルトミ「うん、いいよ!」サッ
ヨイショッ! タカイタカイ!
あい「わーい、ありがとう!」
「今日はすごく楽しかった!」
ヒルトミ「うん、お兄さんも楽しかったよ」
あい「また来てもいい?」
ヒルトミ「もちろん!また遊ぼうね!」
あい「やった!」
あいの母「娘のわがまま聞いてくださりありがとうございます!」
「さぁ、お兄さんとお姉さんにバイバイは」
あい「ヒルトミお兄さん、ソイルお兄さん、かずきお姉さんバイバイ!」テクテク
ヒルトミ「バイバ〜イ」ニコッ
かずき「バイバ〜イ」ニコッ
ソイル「バイバ〜イ」ニコッ
ソイル「ふぅ……どうなるかと思ったけど」
「無事終わって良かったー」
「疲れたー」
かずき「うん、すごく緊張したよ」
ソイル「ヒールーが1番頑張ってたけど」
「大丈夫だった?」
ヒルトミ「何がだ?」ニコッ
かずき「しょうくん……声のトーンと表情が合ってないよ……」
ソイル「言っちゃ悪いけど不気味だよ……かなり」
かずき「もう、子供たちいないからいつも通りにしてもいいんだよ?」
ヒルトミ「……表情が固定されて顔が元に戻らないんだよ」ニコッ
ソイル「………」
かずき「………」
〜控え室〜
カオス「痛ててて……腕が擦りむいてるよ」
「ヒルトミ容赦無さすぎだろ」
でっていうの星「ただでさえ、無理にキャラ演じてるからな」
「あれはかなりストレス溜まってると思うぜ」
カオス「八つ当たりじゃねぇか……」
「俺がなにしたつっんだよ」
でっていうの星「あれはお前が悪いだろ」
ガチャ
でっていうの星「お、お疲れ〜」
ヒルトミ「お疲れ」ニコッ
でっていうの星「ひぃ!」ビクッ
カオス「どうしたんだよ」クルッ
ヒルトミ「ん?」ニコッ
カオス「うおおおおぉ!?」ガタンッ←立った勢いで椅子が倒れる
ヒルトミ「どうしてそんな驚いてんだ?」
「変なやつらだな」ニコッ
でっていうの星「いや、すまね」
カオス「……お前が笑顔だとめちゃめちゃこえーよ」
ヒルトミ「ところでカオス」ニコッ
カオス「は、はい!」
ヒルトミ「語尾のだなもは不味いだろ」
「モロパクリじゃねぇか」
カオス「あれは台本で俺の意思じゃ……」
ヒルトミ「そうか、お前のアドリブじゃなかったのか」
「タヌ吉といいツネ吉といい、名前もアウトだよな、台本作ってるやつに今度伝えておくか」
でっていうの星「でも、俺らの世界で放送するわけじゃねぇし問題なくね?」
ヒルトミ「確かにそれもそうか」
メアリー「君たちこんなところにいたんだね」
「お疲れちゃん!」
「もうすぐパパンママンといっしょに!の1部が放送される時間だからみんなで見ようよ」
ヒルトミ「俺は別に見たくないが」ニコッ
メアリー「ヒールーいつまで笑顔作ってるの?」
「今日の撮影は終わってるよ」
ヒルトミ「戻らないんだよ」ニコッ
メアリー「その調子じゃ先が思いやられるよ」
「体型も戻したら?」
「ヒールーが細マッチョなの違和感でしかない」
ヒルトミ「お前がやらせてるんだろうが!」
シューン
カオス「お、戻った」
メアリー「ヒョロくなった」
ヒルトミ「おい!」
テレビ「みーんな!バイバーイ!」
ビッ
カオス「すげぇ完成度だな」
ソイル「だいぶ様になってたね」
かずき「しょうくんカッコよかったよ!」
ヒルトミ「そ、そうか?」
「つか、冒頭でガキと話してるシーンカットされてねぇのかよ……」
でっていうの星「それは思った」
アクシィス「編集担当がそのシーンを気に入ってカットしない方向になったみたいだよ」
カオス「自由だな……」
ピピピ
ヒルトミ「ん?通信機が」
ピッ
ヒルトミ「ヒルトミだ」
ミシェル「先生今テレビ出てなかった?」
ヒルトミ「は?」
ミシェル「さっきね、テレビ見てたらパパンママンといっしょに!っていう番組がやってたんだけどね」
「その体操のお兄さんが先生にそっくりだったからもしかしてっと思って連絡してみたの!」
カオス「待てよ、ミシェルの世界でその番組放送されてるのか!?」
ヒルトミ「すまん、後でかけ直す」
ピッ
ヒルトミ「メアリーこれはどういうことだ……」
メアリー「あれ?言ってなかった?」
「全次元放送だよ」
ヒルトミ「聞いてねぇよ!」
「てことはこれ皆に……」
ピピピ ピピピ ピピピ ピピピ
ヒルトミ「うぉおおお!?」
かずき「……皆に見られると思うとなんだか緊張しちゃうな」
ソイル「……次どんな顔して出演すればいいんだ」
カオス「……俺着ぐるみでよかった」
でっていうの星「右に同じ」
アクシィス「出演者じゃなくて安心だ」
沈黙「あはは」(´・ω・`)
ヒルトミ「あぁ……訳あってな」
「そう、間違いなく俺だ」
「は?子供役で出たい?」
「は?お前も?」
ソイル「ヒールー大変だね……」
〜2時間〜
ヒルトミ「チッ……どいつもこいつも」
でっていうの星「お、お疲れ……」
メアリー「みんななんだって?」
ヒルトミ「パパンママンといっしょに!に出演したいってさ」
メアリー「なるほど、それは面白そうだね」
かずき「本気なの?でもどうやって」
メアリー「みんなを子供にすれば解決さ」
「でも全員を一気に出演させることは出来ないかな」
カオス「どうしてだ?」
メアリー「さっきの放送で応募してきた人数が現時点で400人数集まってるから、1日2回撮影するとして、せいぜい出せても2人ずつになりそうかも」
かずき「そっか、今後もどんどん応募する人が増えるかもしれないからね」
カオス「それで?出演させる子供はどうやって決めるんだ?」
でっていうの星「普通に考えればランダムだろうな」
メアリー「あくまで公平にくじ引きで決めるつもりだよ」
「まぁ、それはともかくとしもう20時30分か」
「みんな社宅案内するよ」
カオス「社宅も用意してあるのかよ!」
メアリー「当然でしょ?」
「住むところなかったらどうやってこの世界で生活していくの?」
かずき「でも、お金がないよ」
メアリー「大丈夫、君たちからはお金取らないよ」
「それで今日の日当渡しとくね」
ソイル「8000円も入ってる!」
かずき「うちも8000円」
カオス「俺は1万」
でっていうの星「俺もだ」
ソイル「え、ずるい」
メアリー「着ぐるみはしんどいからね」
「手当みたいなものだよ」
カオス「スタッフ側はいくら貰ってんだ?」
アクシィス「俺はは1万5000円だった」
沈黙「俺1万2000円」(´・ω・`)
カオス「なんて出演者より高いんだよ!」
メアリー「え、だってカオスさんたちは2部からの撮影だったけど」
「アクシイスさんたちは1部からずっと仕事していた訳だがら」
「当然でしょ?」
ヒルトミ「そうだな」
カオス「社宅が無料で給料もいいどんだけホワイトなんだここは」
「もう俺こっちで暮らそうかな」
ソイル「こんな生活もいいかもしれない」
アクシィス「まさに天職さ」
ヒルトミ「俺は早く辞めたいんだが……」
かずき「しょうくんは給料どのくらいあったの?」
ソイル「あ、それは気になる!」
ヒルトミ「1万……」
メアリー「ヒールー嘘はダメだよ」
「体操のお兄さんがそんな安いわけないじゃん」
ヒルトミ「3万2000円」
カオス「めちゃくちゃ貰ってんじゃん」
でっていうの星「ヒルトミだけずりーぞ、なんでそんな給料高いのか教えてくれよ」
メアリー「報酬を弾むって言っちゃったからね手当で5000円余分に付けたんだ」
カオス「それでも2万7000円あるじゃねぇか…」
メアリー「カオスさんも1部と2部出番あれば2万円だよ」
ソイル「歌のお兄さんなのに……そんなに差が開くなんて……」
メアリー「仕方ないよ体操のお兄さんが看板なんだから」
「明日からは出番が増えるし、人気が出ればさらに給料upするよ」
「今日渡したのは基本給、その金額が今後の給料の基準になってくるから」
「頑張ってね」
沈黙「あはは、このお金でゲーム買お」(´・ω・`)
カオス「こうなったら、今から飲みに行こうぜ」
「ヒルトミの金で」
ヒルトミ「は?なんで俺が奢らなくちゃいけないんだよ……」
でっていうの星「ヒルトミあざす」
ヒルトミ「………」
ソイル「ヒールーありがとう!」
アクシィス「ご馳走になるよ」
ヒルトミ「メアリーご相伴にさずけて……」
メアリー「ヒールーが出すなら僕も行こうかな?」
ヒルトミ「お前元々それが目的で給料上げたのか!」
メアリー「どうだろうね?」ハハッ
ヒルトミ「しょうがねぇな…行くか」
ソイル「やったー!沢山飲もう」
ヒルトミ「おい……」
メアリー「明日も撮影あるんだから飲みすぎないでよ」
〜居酒屋〜
みんな「カンパーイ!」
コツン コツン←グラスを当てる音
ゴクゴク
カオス「ぷはー、仕事のあとの酒は最高だな!」
でっていうの星「お酒弱いんだから無理すんなよな」
カオス「いいんだよ、タダ飯なんだからこういう時はパッと飲んで食わねーと」
かずき「たかし君既に顔赤いよ……」
カオス「へーきへーき」
「すみません!ネギま2本塩で!」
アクシィス「俺も何か頼もうかな」
「メニュー表みせて」
沈黙「はい」(´・ω・`)
スッ
ヒルトミ「ゴクゴク……うめぇな」
「日頃のストレスが消える」
かずき「しょうくんなに飲んでるの?」
ヒルトミ「りんご酒だ」
「飲むか?」
かずき「うん、もらおうかな」
ヒルトミ「ソイルりんご酒1つ頼んでくれ」
ソイル「オーケー」
かずき「あ、1口くれるとかじゃないんだ」
メアリー「かずきは関節キスできることを期待したが期待が外れてガッカリしたのであった」
かずき「期待なんてしてないよ、変なナレーション入れないでたくまくん!」
〜〜〜〜〜
カオス「〜♪〜♪」
コンコンコンコン←箸でグラスを叩く
ソイル「とうとう一人で遊びだしちゃったよ……」
「完全に酔いが回ってるね」
メアリー「まだ1杯しか飲んでないのにね」
ヒルトミ「おい沈黙、グラスが空じゃねぇか」
「お前もなんか飲めよ」
沈黙「じゃあ、ファジーネーブル」(´・ω・`)
ソイル「すみません、ファジーネーブルと焼き鳥丼とカルーアミルク」
メアリー「じゃあ僕もカルーアサニーミルクもらおうかな」
ヒルトミ「そんなのねーよ、この東方厨が」
メアリー「そう?それじゃあ僕のミルクで」
ヒルトミ「気持ちわりこと言ってんじゃねぇミルク出せねぇだろ」
「あとウーロンハイ」
「ゴクゴク」
メアリー「ヒールーっていっつも頼んでから手元にあるお酒飲み干すよね」
でっていうの星「わかるわ〜、俺も基本頼んでから飲み干す」
〜〜〜〜〜
カオス「あははははwww」
沈黙「いきなりどうしたんすか!?」Σ(゚д゚;)
ヒルトミ「こいつ酒飲むといつもこうだぜ」
カオス「面白くねぇのに笑けて来るんだよwww」
ソイル「やばい食いすぎた」
「酒も入らない」
でっていうの星「うれ……いえではよあねーのにみんなとのむとよえがまわんのはへぇ…ゴニョゴニョ」
ヒルトミ「全然呂律回ってねーじゃん」
アクシィス「ちょっと外の風当たってくる」テクテク
メアリー「鍋の〆頼む?」
ヒルトミ「お前まだ食べるのか?」
メアリー「〆だからね、僕も結構きてる」
カオス「いいね頼もうwww」
かずき「すぅ………」Zzz
〜〜〜〜〜
沈黙「やべぇ……気持ち悪い……」…(。× ×。)
ソイル「そろそろ行こうか」
ヒルトミ「だな」
「かずき起きろ帰るぞ」
かずき「………」Zzz
ヒルトミ「俺会計してくるわ」
〜〜〜〜〜
店員「お会計5万6千円です」
ヒルトミ「なっ……」
メアリー「あらら、完全に予算超えちゃったね」
ヒルトミ「まぁ、あんなに頼んだらな」
メアリー「一応、全世界共通の通貨にしてあるけど」
「僕も払おうか?」
ヒルトミ「はぁ……いい、自払きる」
店員「ありがとうございました〜」
〜〜〜〜〜
沈黙_| ̄|○、;'.・ オェェェェェ
アクシィス「沈黙くん大丈夫かい?」
サスサス←背中をさする
ヒルトミ「かずき歩けるか?」
かずき「………」フリフリ←首を横に振る
ヒルトミ「少し休憩するか?」
かずき「………」コクッ←頷く
カオス「よし、今からカラオケ行こうぜwww」
ソイル「何時だと思ってるの」
「明日も早いんだから今日は無理だよ」
カオス「オールすりゃ余裕だろ」
ソイル「カオスは着ぐるみだからいいかもしれないけど」
「顔出しだから撮影に支障がでる」
メアリー「それじゃあ、今から寮に案内するからみんな着いてきて」
沈黙「待って……」
アクシィス「肩貸すよ」
「ゆっくり歩こう」テクテク
でっていうの星「おるえも、はやうかえってねう」
ソイル「でっていうの星本当に大丈夫?」
でっていうの星「おるぇはもんだ〜いぬぇー」テクテク
ソイル「本当に大丈夫かな😅」テクテク
ヒルトミ「流石にまだ動けねぇよな」
かずき「………」コクッ
ヒルトミ「なら俺が運んでやる」
ガシッ←お姫様抱っこする
かずき「………」
ヒルトミ「やれやれ」テクテク
〜社宅前〜
メアリー「着いたよここが社宅のアパートだよ」
カオス「思ったよりも綺麗だなwww」
「結構高いんじゃないかwww」
メアリー「寮は会社負担だから安心して」
「その代わり、沢山働いて元は取ってもらうけどね」
ソイル「ワンルーム?」
メアリー「たしか2LKだったかな?」
アクシィス「いい物件だね」
メアリー(元々ワンルームだったのを空間広げて部屋数増やしただけだけどね)
「でも、部屋はベッド以外何も置いてないから各自用意してね」
「それじゃあ鍵渡していくね」
「102はソイルさん」スッ
ソイル「ありがとう😊」
メアリー「アクシィスさんは103ね」スッ
アクシィス「ありがとうメアリーくん」
メアリー「はいカオスさん104だよ」スッ
カオス「おうwww」
メアリー「201はでっていうの星さん」スッ
でっていうの星「ういぃー」
メアリー「202はいちごちゃん」
かずき「………」
メアリー「乗せるよ」
ポンッ←かずきの腹の上に鍵を乗せる
メアリー「203は沈黙で204がヒールーだよ」
スッ
ヒルトミ「受け取ったぜ」
沈黙「うぅぅぅ、帰って寝る……」フラフラ
アクシィス「ふらついてるじゃないか」
「部屋まで送るよ」
沈黙「どうも……」_( _˟꒳˟ )_
メアリー「それじゃあみんな明日8時から撮影だから遅刻しないようにスタジオに来てね」
「それじゃあおやすみ」
ソイル「お疲れ〜」
メアリー「あ、そうそう僕は101号室だから何か用があったら訪ねて」テクテク
ソイル「ヒールー後でコンビニ行かない?」
ヒルトミ「あぁ、構わないが」
「先にかずきを寝かせてくる」
カオス「俺もコンビニ行くぞwww」